【映画感想】ロスト・ボディの評価・レビュー
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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ジャンル |
サスペンス スリラー |
タグ | 年上の妻 支配 殺したはずの女 |
【概要】 死体失踪。『永遠のこどもたち』『ロスト・アイズ』の製作チームが放つスリラー。スペインのトップ・スターたちによるハイレベルな演技合戦も見どころ!
監督 Not Specified |
なにかと笑えない冗談を吹っかけ私を試してくる妻を殺し、その遺体は遺体安置所に保管されている、はずだった。
計画は完璧だったはず。
殺害に使った薬は証拠も残らずに妻を心停止させる。
アリバイも完璧。
愛する女のもとへあとすこし、なのになぜ遺体が消えている?
そうだ、妻は知っていた。生きていたのだ。
財力に任せて私たちに復習をしようとしているのだ
すべてを見通し支配する妻とその哀れな夫の殺人計画、それを暴こうとする悲劇の警部のサスペンス・ホラー。
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【目次】
感想を含めたあらすじ・ストーリー
遺体安置所の近くで交通事故が発生した。
被害者は安置所の警備員でした。彼は逃げるように道路に飛び出してきたらしい。
10年前に交通事故で妻をなくした警部は疲れた体で安置所に向かう。
警備員は目覚めず、そして安置所からは遺体が消えていた。
消えた痛いマイカの夫を呼び出す。
どうにもおかしい。
先日愛する妻を亡くしたばかりなのに、どうしてこいつはこんなにも他人事のように平然としていられるのだ。
私は10年前に亡くした妻でさえ今もこんなに思っているのに。
死んだマイカとその夫アレックスは年の差婚でした。
そして実業家のマイカは公私ともに年下のアレックスをからかい、支配しようとする欲の強い女でした。
自分が夫といたいからと彼を解雇して仕事をなくそうとする冗談と見えない冗談をいうほどの。
アレックスはずっと振り回されてうんざり。
本当にアレックスには同情してしまうほどドン引きの女で思わず殺人計画が速やかに成功するのを願ってしまうほどです。
しかし、マイカは上手でした。
だてに年取ってないわ。
心停止させても条件次第で復活できる。死人となればあとは何をやっても罪に問われない。
「マイカは生きている!」
アレックスと愛人しか知らないメッセージ、記念日の暗証番号・・・、じわじわとアレックスを追い詰めるんだけど、警察はそんなこと信じてくれない。
逆に情緒不安定なアレックスに疑いの目を強めるばかり
というかこの警部さんも私情を挟みすぎで妻殺害のアレックスに当たりが厳しすぎて可哀想になってくる
もはや警察は完全にアレックスを犯人と見定め、すべてはお前の仕業だとばかりに追い詰める
ああ、死後もマイカの手のひらで踊らされ、捕まるもしくは自分が殺されるだけでなく、愛する恋人さえも手にかけられてしまうのか。
アレックスが絶望の果てにみるものは。
ロスト・ボディの魅力
どうにもならない蜘蛛の糸から脱出しようと行動したアレックス
すべては私のものであり、逃げるものは決して許さないマイカ
妻と娘を愛し、家族の平和を乱した悪を罰したい警部
この三人が作り出すサスペンスが非常にスリリングで興味深いです
アレックスが何をやっても無駄、空回りする様は本当に見ていて哀れでことごとくマイカに言いようにされるのは辛い
不倫はイケないことと分かっていてもやむなしと言えるくらいにはマイカが悪辣なのだけど、も。
も。
世は全てこともなし
ロスト・ボディの評判
地味なスペイン映画ですがプロットが秀逸なサスペンスです。殺人事件の被害者の遺体が嵐の夜に遺体安置所から忽然となくなってしまうところから物語は始まります。休暇から帰ったばかりの日にこの事件の捜査を担当することになった刑事。被害者の年下の旦那。そしてその旦那の不倫相手の女子大生。被害者も含めたこの4人の人生が交差するとき、大きな驚きがもたらされます。まぁ、厳しいことを言ってしまうとご都合主義なところもあるのですが、サスペンスなんて大なり小なりそんなものですし、伏線と答合わせにも齟齬はなく、面白かった。
まとめ
まぁ、そんな感じで。
「最後まで見逃せない」とか
「クライマックで最大のどんでん返し」とか
それはそうなのだけど、綿密に計画された犯行はもはや死人も動かし生者を追い詰めるんですなぁ
追い詰められる恐怖やそれに狂ってしまう人間を愉悦したいときにおすすめな作品。
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